酒どころ新潟。
地元の酒蔵とタイアップして日本酒をお楽しみいただく企画、「酒匠(さかしょう)列車」が走りました。
トキめき鉄道は2015年の北陸新幹線金沢開業に合わせて誕生した並行在来線と呼ばれる第3セクター鉄道です。
誕生から5年間、列車を安全正確に走らせることを最重要課題にやってきましたが、5年が経過して、列車を安全正確に走らせることは基本的事項として、さらに次のステップに進むべき時期に来ています。
そこで、この夏は、観光列車「雪月花」以外にも、イベント用に使用できるディーゼルカーを使用して、各種の観光列車を走らせています。
7月はワイン列車、8月は夕陽のビール列車やトンネル体験列車などでしたが、9月は酒匠列車ということで、地元の酒蔵とタイアップした日本酒列車。今日はその初便が走りました。
どうです?
楽しそうでしょう?
今の時期はコロナの再発などで観光はなかなか難しい時期と言われています。
確かに東京や大阪からいらしていただくには大変ハードルが高くなっていますし、インバウンドはゼロです。
でも、ビール列車もそうですし、本日の日本酒列車もそうですが、近隣からいらしていただく観光列車としてはお手ごろだし、気軽にお乗りいただけるのではないでしょうか。
ということで、本日も20数名様にご乗車いただきました。
正直申し上げて、1本列車を仕立てて20数名様って、どうなのでしょうか?
そんなことやっても利益なんか出ないでしょう。
そう思われる方もいらっしゃると思います。
でも、これもまた正直申し上げて9月初旬のこの時期に、このコロナの時代に、この列車に20数名の方がご乗車いただいたということも、まぎれもない事実です。
こういうことをきちんとやっていくことは、私は大切なことだと思います。
なぜなら、鉄道というのは夢と希望を乗せて走っているからです。
今、乗りに行くことはできなくても、こうやって情報をお届けすることで、「いいなあ。」「乗りたいなあ。」と思っていただくことができれば、「よし、今度乗りに行こう!」と思っていただくことができるでしょうし、それが、もしかしたらトキめき鉄道じゃなくて、他の鉄道に乗りに行ってしまわれるかもしれませんが、それでも、こんな時代に皆様方に夢と希望を持っていただければ、私は、十分価値があると考えています。
新潟の直江津という所は観光列車のマーケットとしてはなかなか厳しいところです。
でも、いい酒蔵があって、いい食べ物があって、そういうものをご紹介できれば、地域の宣伝にもなりますからね。
鉄道会社というのは、お金を追及するということはもちろんですが、それだけじゃないんですね。
本日ご乗車いただきました皆様、ありがとうございました。
ほとんどが県内の方だと聞いておりますが、今の時期は、新潟の人が新潟の観光列車に乗るというのも、なかなかできない体験ではないでしょうか。
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