飲茶列車が走ります。

いすみ鉄道のレストラン列車は昨年6月から定期列車化しましたが、おかげさまで順調な伸びを示しております。
房総半島の高級食材の伊勢海老、アワビ、サザエなどを使用した「伊勢海老特急」は、14000円前後する料金にもかかわらず、土休日はほぼ満席状態で、水曜日には臨時列車を出すほど。(明日も走ります。)
でも、ちょっと高いな、という皆様方のために、「居酒屋列車」(お料理、お酒、乗車券込みで5800円)を運転したところ、こちらもご好評をいただきまして、本当にありがとうございます。
(今度の居酒屋列車は、今週24日の運転。残席数あと4席ほどになっております。カード決済じゃない方は、私のFACEBOOKページからメッセージでお申し込みもできますよ。)
ということで、8月ごろに、スタッフと一杯飲みながら、イタリアンと、刺身の盛り合わせをやって、居酒屋をやったら、次は何が良いだろうか、と話をしていた時に、全員一致で、「やっぱ中華でしょう。」という話になりました。
でも、待てよ。車内では火を使えないし、ディーゼルカーだから電気もない。素人が考えても中華などできるわけないんですよね。
家に帰ってその話をしたら、カミさんからも、「台湾と姉妹鉄道やってるんだから、飲茶列車ぐらい走らせないとね。」などと言われて、「いや、無理だよ。車内でアツアツできないし、冷たくなったの何てうまくないから。」などと消極的な気持ちになっていたところへ、1本の電話がかかってきました。
「あの、列車の中で中華料理やりたいんですけど。」という中華のプロからの電話。
本当に偶然の出来事でした。
「でも、列車の中では火も使えませんし、電気もありませんよ。」と私が答えると、
「大丈夫ですよ。一度お邪魔させてください。説明します」という話になりました。
そして、いらしていただいてお話を伺って、あっと言う間に「飲茶列車」が走ることになったのです。



飲茶列車をやっていただくのがいすみ市岬町桑田にお店をオープンさせた和田さんご夫婦。
東京都日野市で37年間中華料理店を経営さえていた和田さんですが、お子さんが一人前になり、ご両親も他界されて、「念願かなって」いすみ市に移住されていらした東京人です。
写真は和田さんのお店「揚江」さん。
無添加で自然な素材を使って手作りで小龍包、点心などもお作りになられていますので、それを列車の中で思いっきりお召し上がりいただこうというのが飲茶列車のコンセプトです。

オードブル(牡蠣のつくだに、ホタテの煮もの、ナスの味噌炒め、エビチリ、エビ団子、白身魚のころも揚げ、ピーマンと芋豚の炒め物、チンゲン菜とベーコンの煮もの、きゅうりと白菜とクラゲの酢の物)
点心(あんまん、にくまん、ひじきまん、きのこまん、肉しゅうまい、エビ焼売、発芽酵素玄米、中華おこわ)
コーンスープ
デザート(杏仁豆腐、ドライイチジク添え)
1ドリンク(ビール、赤ワイン、ウーロン茶)付
その他にジャスミン茶がポットで出ます。
写真は試食させていただいたものですが、ふつうの人では絶対に食べきれない量。
「どうしてこんなに出すの?」と聞いたら、ニッコリ笑って、「それが良いんですよ。お持ち帰り用の入れ物も付けますから。」ということです。
自然食材の手づくり中華をたっぷり召し上がっていただこうというのが、和田さんご夫婦の心意気。
さすが江戸っ子ですね。
さて、この飲茶列車は黄色いムーミン列車(350形)で運転いたします。
お値段は1日フリー乗車券付で5800円。
運転日は11月22日。
発売開始は今週金曜日、10月23日です。
限定16席ですから、お早めにお申し込みください。
2人掛けテーブルを使いますので、奇数でお申し込みの場合は相席となります。
とりあえず試験的な試みですので、運転日はこの1日だけになります。
列車の中でアツアツの中華点心を食べる「飲茶列車」。
おそらく本邦初公開、ならぬ初運転ということで、「台湾と姉妹鉄道提携してるんだから、飲茶列車ぐらい走らせなきゃダメよ。」と言っていたカミさんへのメンツも何とか保てた次第です。
揚江さん、よろしくお願いいたします。
皆様のご乗車をお待ちいたしております。