夷隅の空の下

覚えている人は少ないかもしれませんが、昔、「東京の空の下」というテレビ番組がありました。
ベル47というヘリコプターで都内のいろいろなところの上空を飛んで空撮した映像をテレビで流すという内容で、テレビ東京の夕方の5分番組だったと思います。
私はこの番組を見て「空を飛んでみたい」と思い、その後実際に自分の手で操縦幹を握るようになりましたが、子どもの頃の動機づけというのはとても大きな意味があるんですよね。
確か昭和43年から45年ぐらいにかけてで、当時はまだ都内各所に都電が走っていたり、機関車が煙を吐いている光景もあったと思います。
番組のお知らせ部分では、「いついつ、どこどこの上空を飛びます。」という告知があって、たぶんそれに合わせたのでしょう。工場の広場や、2階の物干し台から手を振っている人が写っていたり、大きな紙を掲げて、空に向かってメッセージを出していた人たちがいたのを覚えています。
さてさて、昨日、岡山からの飛行機が着陸態勢に入った時、ふと下を見ると見慣れた景色が目に入りました。
まだ、電子機器の禁止表示アナウンスがされる前でしたので、ポケットからデジカメを取り出して数カット撮影しました。
私は特技の一つとして、上空から下を見て大体どこを飛んでいるのがわかるのです。
特技とういうと特別の能力のように聞こえるかもしれませんが、パイロット訓練生の時は地文航法といって、有視界飛行で今自分がどこを飛んでいるか、チャートを見ながら判断するという訓練を毎日やっていましたので、岬の形、鉄道、川、道路、それらの位置関係から、関東でしたら数秒もあればだいたいの場所がわかるのです。

太平洋から房総半島に入りました。御宿の海岸線です。

大原台の私の家が見えます。

上総東です。 
右上から降りてくる道路が大原からの道。画面中央で集落に入るところが駅です。
左下から斜めに上がってくる道路がゲンジボタルの里からくる道。
郵便局の交差点はその交点です。

新田野です。
右から道路と線路が並行に走ってきて、画面中央少し下でその道路が上に向いているところが踏切です。道路はそのまま集落に入っていきますが、そのあたりがよつば整体。左下、画面の端に見えるのがファミリーマートです。

国吉上空です。
国吉中学のグラウンドがわかりますね。そこを基準に見ると町の概要がつかめると思います。
右下に夷隅川が惰行して流れ、田圃がありますで、その隣が国吉駅です。
撮影したのは昨日の11時5分。
この日は横風用の滑走路22番に降りましたので、国吉から6分でユーカリが丘上空に差し掛かりましたが、その時はすでに「電子機器使用禁止」でしたから、わが町もよく見えましたが残念ながら撮影はできませんでした。
でも、こうやって見ていると、空を飛ぶって面白いでしょう。
国吉からユーカリが丘まで6分でくるんですから、私も自家用機があったら通勤が楽になるなあと、真剣に考えてしまいますね。
本日はチョットした空の旅をご紹介させていただきました。