山口県の地福にお邪魔しました。

昨夜は雪のため急きょ有明のワシントンホテルに泊まり、今朝、大渋滞のため有明から1時間半かけて羽田に到着しました。
山口宇部行きの飛行機は始発便は欠航しましたが、10時半の飛行機はちゃんと飛んでくれてお昼には山口宇部に到着。
お迎えに来ていただきましたので、午後2時からの講演には何とか間に合いました。

羽田を離陸した飛行機から見た都内。昨日の雪の影響で一面真っ白の珍しい景色に感動。
今日は山口市の地福地区にお邪魔しましたが、地福といえば鉄道ファンならみなさんご存知ですよね。SLやまぐち号が走る山口線沿線の町です。
地元の皆様方は、「この町を何とかしなければならない。」「今までのやり方ではよくならない。」ということを真剣に考えている方々で、「田舎だといろいろな過去の経緯やしがらみがおありでしょう。」と申し上げると、「そういうことではダメなので、私たちはその次の段階に取り組んでいます。」とおっしゃられて、すごく驚かされました。
すでに地元の皆さんでお金を出し合って、閉店してしまったJAの直売所を改装し、地元で買い物ができるような店舗を運営されていて、山間部のお年寄りの便宜を図ることと、独居老人に声掛けをするために移動販売の準備をされているなど、行政任せではなく自分たちでできることを始めている地域の皆さんにお会いできてとてもうれしく思いました。
今日はいすみ鉄道の取り組みをお話しさせていただいたのですが、観光でお客様に来ていただく場合に大切なのは、「自分たちに何ができるか」ということと同時に「観光のお客様が何を求めていらっしゃるか」ということを知るのがとても大切なことで、その二つが満たされなければ、ピントがずれてしまい、成果が上がりません。ところが、田舎の人たちはいつも田舎の人たち同士で話をして、田舎の人たちだけで物事を決めているので、なかなか今までと違ったやり方ができない。今までと違ったやり方をしなければ、将来を築くことはできないわけですから、そのためには外から人が入ってくることができるようなシステムが必要なわけです。でも、なかなか外からの人を受け入れる準備ができていないのがほとんどで、「あいつは誰だ」なんて言っている。そういうところは活性化などあり得ないわけです。農業だって漁業だって、その仕事をやってみたいと思っている若い人たちが入り込めるシステムがないから、どんどん高齢化して廃れてきているわけです。
地域のリーダーというのは10年先20年先の将来のビジョンが描けなければリーダーとは言えないのですが、実際にはリーダーそのものが高齢化して将来のビジョンが描けなくなっているわけですから、そういうところはリーダーの首を挿げ替えなければなりません。
とまあ、こんな話をさせていただきました。
そうしたら地元の皆さん方が「では次に行きましょう。」と、今度は婦人部会の会合にお招きされて、2時に始まった講演会が終わったのはすっかり日も落ちた午後6時。予定以上の長丁場になりましたが、おかげさまで夕暮れ時の山口線の雰囲気を楽しむことができました。いやあ、いいところでしたね。何もなくて。
そう、ここにも何もないところがありました。


山口県地福地区の皆様、ありがとうございました。一生懸命頑張りましょう。
ということで、私は新山口から博多に来て、キャナルシティーに泊まっています。
2日連続でワシントンホテルにお世話になっております。