本日は好天に恵まれ、いすみ鉄道沿線は穏やかな日差しに包まれました。
今ちょうど桜と菜の花のコンビネーションが見られるとあって、
朝9時台の列車から16時台まで、すべての列車を2両編成にして運転いたしましたが、どの列車もほぼ満員状態のありがたい状況でした。
私が一番気になるのは、列車が混雑してお客様にご迷惑をおかけしていること。
いすみ鉄道では基本的に1両で走らせている列車を2両にするのが精いっぱいのため、たくさんのお客様が一度にいらしていただいても、対応できない状況が発生します。
2両編成で運転しても乗務員は運転士1人だけ。ドアは前の車両しか開閉しませんから、2両目の車両のお客様は混んでいる中、前の車両に移動しなければなりませんし、運賃収受の関係や、沿線で無謀な撮影をされている人のために徐行したりして列車が遅れがちになって、本来接続できる外房線の列車に乗り継げなかったりと、お客様のご不便を考えると大変心苦しい思いです。
まして、せっかくのんびりとした汽車旅を楽しもうといらしたローカル線が、満員で座る席がなかったりするのは、観光鉄道として正しい姿である訳ありませんから、何とかしなくてはならないと考えておりますが、ピークシーズンに合わせた設備投資や人員投資をするわけにはいきませんので、なかなかお客様のご満足をいただく所まで届かない状況です。
ご利用いただくお客様には、今が一番のピークシーズンであるということをご理解の上ご乗車下さいますようお願い申し上げます。
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さて、そこで現在私が社長として考えている観光列車の対応をお話しさせていただきたいと思います。
1:ワンマン運転を中止し、接客係を乗務させる。
乗車券などを車内で販売する係員を乗務させ、あらかじめ車内清算をすることにより、駅停車時の乗降をスムーズにします。
(土日祝日にアテンダントとして乗務していただける元気いっぱいの女性の方いらっしゃいませんでしょうか?)
2:駅に券売機を設置し、予め乗車券をご購入いただく。
4月1日より大多喜駅に自動券売機を設置しました。お客様に予め乗車券をご購入いただくことにより、着駅での運賃精算をなくし乗降をスムーズにします。
ただ、券売機は駅員がいる駅にしか設置することができませんから、全部の駅に置くことはできませんが、今後、大原駅に売店を設置するのに伴い、大原駅にも券売機を設置する予定です。
3:臨時列車の増発
本日は大多喜城さくら祭りのため、臨時列車を2本(1往復)運転いたしました。
明日も同じ臨時列車を運転いたします。
臨時列車は乗務員が不足している現状では簡単に増発することはできませんが、自社養成乗務員訓練生の状況によっては、ピーク時に臨時列車の運転が可能となります。(まだまだ先の話ですが)
4:車両の増備
新型車両の購入は早くても2年後ですが、その前に、他路線からの転属車を導入する予定で現在調整中です。
この車両は、現在の6両の車両を補完するもので、この車両の導入により、車両のやりくりに余裕ができるとともに、乗ることそのものを目的とする観光鉄道にふさわしい車両となる予定です。
以上が、今後を見据えた経営プランの一部ですが、とにかく存続検討中という足かせをはめられている現状では、設備投資も、人員の補充も許されない状況のなかで、毎日の列車の運行が保たれているということを、どうぞご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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