本日の列車の運行

本日は台風18号の影響で、全国的に大きな被害が出て首都圏でも交通機関が大きく乱れました。
被害に遭われました地域の皆様へは、心よりお見舞い申し上げます。
いすみ鉄道では、一部、倒木の影響による遅延が発生しましたが、運行には大きな影響もなく、被害も出ておりません。
日中、風雨の強い時間帯にはFACEBOOKの「いすみ鉄道ファンページ」で状況をお伝えさせていただきましたが、いすみ鉄道には被害は出ておりません。
皆様ありがとうございました。
さて、昨今の大雨や、竜巻など、テレビを見ていると、「数十年に一度の豪雨」とか、「今までに経験したことが無いような・・・」という表現をよく耳にします。
私などはいつもボーっとテレビを見ていますから、「数十年に一度の大雨が毎年降ってますね。」とか、「今までに経験したことが無いような」という表現は、今回使ってしまったら、(経験したことになるから)、次回からは使えないよなあ。などと思ってしまうのですが、いろいろな意味で地球が変わってきているのではないかということは感じます。
人間がCO2を排出することが温暖化に結びついているという説が強く言われているようですが、もしかしたら太陽の黒点運動であったり、何か別の星との力関係であったり、あるいはフォトンベルトのように暗示的な説を唱える人もいますが、原因はわからなくても、状況が変わってきていることだけは事実ですから、私たちはある程度それに対応しなければならないということです。
日本人は、関東大震災や第2次世界大戦などを経験していますから、防災意識は強い国民だと思います。
東日本大震災以降も自治体が食糧備蓄などを始めていて、きちんとした備えをしているところがほとんどだと思います。
それはそれで立派なことなのですが、日本人が面白いなあと思うのは、実際に災害が発生した後どうするのかということが、あまりプランされていないように思うことです。
大きな災害が発生する。
それに対して、災害が発生しないような努力は、特に自然災害の場合は大変難しいものですが、いざ、災害が発生した後、食糧備蓄などということは一時的な命をつなぐための対応であって、その後、どういうポリシーで町を復興させていくかということについて、誰も気にしてないというか、プランを持っていないと感じるのです。
例えば、原発の場合、「原発は安全だ。」ということで、実際に事故が起きた時の対応が考えられていなかったわけです。そんな対応を考えていたら、自分たちが言っている原発は安全だという言葉が覆されかねないからだと思いますが、でも、実際にああいう事故が起きてしまったのですから、原発を再稼働するときには、やはり実際に事故が起きてしまった場合に、その事故の規模によっては、どの範囲まで影響が及ぶか、そして、それはどうやってリカバーできるのか、そこを示して、国民が納得するかどうかを問うのが手順だと思うのですが、誰も問わないし誰もやらない。
原発反対派は、ただ単に感情的に反対しているようにしか見えないし、賛成派は、経済のためだから仕方ないというご都合主義にしか見えないのが、日本人っぽい気がします。
福島第一でも、想定外のことを経験したのですから、もっと大きなことが起こることも想定に入れなければなりませんし、もう、想定外という言葉は使えないわけですから、汚染水をタンクに入れて保管している以上、余震が続く中で、タンクの水が漏れだすことは十分想定内だし、使用済み核燃料棒が格納してあるプールにもし水漏れでも発生すれば、東京だって避難区域になることも、今でも十分に考えられるのですから、例えば、若狭湾の原発を再稼働させるということは、もし何かあったら、京都や大阪も人が住めなくなるという前提で話をするべきだというのが、本当のところなんじゃないでしょうか。
そして、それでも、皆が必要というのであれば、「想定内」ということで、納得するしかないんだと思います。
原発のような大きな話は、私が得意とするところではありませんが、例えば、昔から「川のそばには住むな。」とか、「低い土地には住むな。」と言われてきたとこを、もう一度考えて見ることぐらいは言うことができます。
20年近く前の話ですが、私が家を買おうと考えていた時に、周囲の大人たちから言われたことですが、例えば「田んぼや畑だったところは買うな。」とか、「買おうと思ってる物件があったら、大雨に日に見に行け。」等ということはそれぞれ理由があるわけです。
田んぼや畑だったところというのは、農家が手放した土地です。農家というのは何十年もその土地に住んでいて、土着している人ですから、その人たちが手放す土地というのは、つまり、要らない土地なわけです。だからそこに何らかの理由がある。
大雨の日に見に行けというのも、今日みたいなことを経験すると、理にかなっているということがよくわかります。
日本は、高度経済成長とその後の不動産ブーム、土地ブームで、そういう昔から言われてきた言い伝えのようなものを一切気にしないで、いろいろなところに人が住むようになりましたが、数十年に一度の豪雨や数百年に一度の大地震が来る時代になったということは、そういう昔の人たちの先人の知恵というものを、いま一度見直してみるのも良いのではないでしょうか。
そして、そういう土地は今まで何度も災害に見舞われ、何度改修してもまた水が出たりするわけですから、そういう土地に住まないというのも、一つの防災対策なのではないでしょうか。
自分たちは長年ここに住んできた。だから何があっても、この同じ場所を復興させるんだというのも、気持ちはわかりますが、地球環境がこうなっているという前提で考えると、できるだけ早い時期に、もっと他の場所へ移動した方が良いのではないか。
税収や予算が限られている中で、物事を合理的に考えるとしたら、そういうことなのではないか。
台風災害の映像を見ていて、その土地が百年前はどうだったか、もしかしたら、昔の人たちは住もうとしなかった場所なのではないか、ということを今一度考えて見るのが、今夜の気分でございます。
被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
そして1日も早い回復を祈っております。