今日は「富士」

今日はイギリスからの鉄道ファンの皆様が大井川鐵道にやってこられました。

皆さんだいたい60代後半から70代の方々。
私はイギリスの会社にいましたので彼らをご案内させていただきましたが、だいたい同じ時代を過ごしてこられた方々なので、意気投合して面白かったですよ。

彼らは18日間の日程で九州を中心に回られたということで、A列車にも乗ったし、あそBOYにも乗ったし、やまぐち号にも乗ったし、最後に大井川鐵道にお越しいただいて、明日羽田からBritish Airwaysで帰るそうです。

英国は鉄道発祥の地ですが、マニア発祥の地でもありまして、3週間近くも日本の鉄道の旅をするだけあって、日本の鉄道事情にとても詳しい。
私が第3セクター鉄道にいたこと。第3セクターと私鉄との違いなどを説明すると、いろいろな質問が返ってきました。
特に、大井川鐵道の全線復旧については大変関心を持たれていて、全線復旧までの計画や問題点、課題などを説明しましたら、特に、復旧のための予算はついたけれど、実際問題としてだれが工事をやるのかといったことや、コロナが明けて毎年物価が上がっているときに予算は大丈夫かなどなど、鋭かったですね。

一番面白かったのが、車庫を案内して点検中のトーマスをご覧いただいた時のこと。
皆がそれぞれ、
「お前、子供のころトーマス読んだか?」
「いや、俺は読んでないよ。」
「俺もだ。」
と、もちろんトーマスの話は知っているものの、イギリス人なのに子供のころトーマスを読んでいない方がほとんど。
「どうして?」
と聞いたら、
「テレビになっていなかったからね。大人になってテレビは見たけど、子供のころの本は読んでない。」
ということでした。
お見受けするに、そういう年代なのでしょう。

日本人でも、「きかんしゃやえもん知ってますか?」と聞かれたら、聞いたことはあるけど読んだことはない、あるいは読んだかもしれないけど忘れたという人がほとんどでしょうね。

そんな彼らに一番受けたのがブルートレイン。
今日は「富士」でしたが、皆さん詳しくて、「国鉄時代のブルートレインは良いねえ。」と口をそろえておっしゃってましたが、中には「昔乗ったよ」という方もいて、彼らの鉄道趣味の深さに感心させられました。

イギリス人にもブルートレインをご理解いただけてうれしかったですよ。

ということで、本日お越しいただきました皆様、ありがとうございました。