お墓参り

地方にいるとお盆は8月の旧盆が一般的ですが、東京育ちの人間にしてみると、お盆と言えば7月であります。

とはいえ私はもう30年も千葉県に家を構えておりますので、東京の人間ではありませんし、最近では新潟に住んだり静岡に住んだりしていますので、何が正しいかは自分でもよくわからないのでありますが、私もカミさんも祖父母の代から東京という、ある意味悲しいふるさと難民でありますので、7月中旬になると「そろそろお盆ですね」となるのです。

で、今週の初めに病院の定期診察に帰った時に、思い立ってお墓参りに出かけました。

火曜日、大雨でしたが、「とりあえず行ってみるか」と出かけましたところ、お墓に着く直前に雨が上がり、お墓参りが終わって帰ろうと車に乗ったら、またザ~ッと降ってきました。

「こりゃ、じいさん、ばあさん、見てるな。」

仏様はなかなか侮れません。

ずっと以前にも書きましたが、うちのお墓は佐倉にあって区画の番号はC-57とC-58。
かれこれ20年以上も前になりますが、そろそろ「墓を買いたい」とお爺ちゃんが言いますので、「では、見に行きましょう。」と売り出し中の霊園を訪ねました。

で、敷地内を歩くと目に留まったのがココ。
C区5列7番とお隣りのC区5列8番。
佐倉のお墓でC57とC58ですからね。

私はピンと来ました。
いわゆる琴線に触れるというやつですね。

「おじいちゃん、ここ買いましょう。」

そう言って、5分後にはお墓を買うことを決めていました。
そりゃそうでしょう。
佐倉といえばC57とC58ですからね。

▲佐倉機関区のC57。後ろはC58。

おじいちゃんは喜びましたよ。
カミさんの父親ですが、うちのカミさんは一人っ子なので自分たちがあの世へ行ってしまったら誰も墓参りをしてくれない。
そう思っていたようです。
でも、娘夫婦が隣りに墓を建ててくれれば、うちは子供が5人いますから誰かしら墓参りに来るだろう。
そうすればついでに隣りの墓にも手を合わせてもらえる。

そんなことを言ってました。

呆れたのはカミさんで、
「あなた、何を考えてるんですか? お墓って、そうやって買うものなんですか?」
とのたまうので、私はひとこと。
「ここは佐倉だぜ。そしてC57とC58なんだから、買うだろう。」
それ以来カミさんはお墓のことに関して私と口をきいてくれなくなりましたが、爺さんは大喜びで、

「思い出したら線香の1本でもあげてやってくれ。」

と、ニコニコでした。

お爺ちゃんがお墓を買いたいと思った理由は、そろそろ自分たちの始末をつけなければならないと考えていたからで、お墓を建てた数年後にお婆ちゃんが入り、その数年後にはお爺ちゃん本人が入りましたので、私は実に見事な身の処し方だと考えております。

我が家には2つのお位牌があって、大好きだった饅頭やお菓子などを欠かさないようにお供えしてありまして、私は家に帰る度に必ず手を合わせているのですが、そういえばお盆だなあと思いまして、「思い出したら線香の1本でもあげてやってくれ」というお爺ちゃんの言葉に従って、お墓参りをしてきたのであります。

鳥塚の方の墓は池袋にあるんですが、そっちは行けなかったけどまぁ、いいか。
都内に住んでいる長男が時々お参りしてくれているようなので、よろしく頼んでおきましょう。

ていうか、日本って宗教の話はある意味タブーとされていますが、私は宗教ではなくて信仰心。この信仰心というのは大事だと考えています。

なにしろ、世の中には自分の力ではどうにもならないようなことがあって、それがスッと解決したりすることが実際にあるということを60年も生きていると一度ならず実感していますので、そういう時は謙虚な気持ちになって「ご先祖様ありがとうございます。」とお墓に手を合わせることにしているのです。

このブログの愛読者の皆様でしたら、私が時々お墓参りや神社仏閣をお参りしているのをご存じと思います。
その理由は、お墓には不思議な力を感じるからで、いろいろ考え事をしたり悩みがあったりするときにお参りに行くと、スッと心のもやもやが晴れるときがあるのです。

考えてみれば鉄道会社の社長を3社もやらせていただいているなんてことは、ふつうでは考えられないことですからね。
ご先祖様が「お前の信じる道を進みなさい。」と導いてくれているのだと考えることにしています。

ということで、不思議な力に導かれて、明日、皆様方に重要なお知らせをさせていただこうと思っています。

どうぞお楽しみに。