大風の2日間

昨日、今日と、関東地方は強風に見舞われました。

 

毎年春を迎えるこの頃になると、まるで禊(みそ)ぎのように関東地方では大風が吹き荒れます。

成田空港や羽田空港は大変なことになりましたが、飛行機だけじゃなくて鉄道もあちらこちらで運転できなくなったりダイヤが乱れたり、お客さんも職員さんも大変な思いをされたのではないでしょうか。

 

私は昨日、埼玉県へ出かけていて、帰りの電車が途中で運転を取りやめました。

上野東京ラインに乗っていたので、東京駅乗り換えで、総武快速線で船橋へ出ようと思っていたのですが、乗っていた電車が上野止まりになりました。

そして、その電車が発着番線変更で13番線に着きました。

 

 

期せずして13番線に到着したのは、私にとってはちょっとだけうれしい気分。

乗っていた電車から途中で降ろされて、たいていの皆さんは不機嫌だったと思うのですが、私はウキウキして1枚シャッターを切りました。

 

外は雨がかなり激しく降ってきましたので、私は銀座線へ向かう地下道に降りて行きました。

階段の途中に喫茶店がありましたが、確かここだったでしょうか。

寅さんに出て来た大衆食堂があったのは。

夜行列車で旅立つ寅さんに、妹のさくらがお金を届けに来るシーンだったかな。

今はきれいになっていますが、昔は場末の雰囲気が漂う場所でした。

 

雨に濡れずに地下道を通って京成電車の駅に着きました。

イブニングライナーまでしばらく時間がありましたが、私はホームに入りました。

することはなくホームの時刻表を見ていて気付きました。

 

 

4両編成の電車は1日に1本しか上野駅に来なくなっていたのです。

赤い▲は6両編成。♦が4両編成。

11時18分発の高砂行だけが♦マークでした。

ついこの間までの京成電車のイメージでは、4両編成の各駅停車がたくさん走っていた記憶があるのですが、今では1日1列車だけになっているんですね。駅のホームの時刻表でも、こうして見ていると、10分ぐらいすぐに時間がつぶれます。

ひとつの特技かもしれません。(笑)

 

そうしているうちに1番ホームにこんな電車が入ってきました。

 

 

「おお、めずらしい。」

私は思わずホームの先端まで行って写真を撮りました。

何が珍しいと思ったのでしょうか。

 

この電車は3400形といって、昔のスカイライナーAE1型が廃車になった際に、走行装置を再利用して、新造した車体を乗せた電車で、つまり、足回りは昭和の元祖スカイライナーなんですが、私が珍しいと思ったのはその点ではありません。

シャッターを切った理由は「8両編成の各駅停車」だからです。

 

京成電車の駅は6両編成までに対応する駅がいくつかあって、各駅停車の電車に8両編成は使用できないんです。

でも、高砂までの駅は全駅8両対応になっていますから、上野発高砂行の電車だけは8両編成の各駅停車として運転できるということで、1日に数本、たぶん車庫への出入りを兼ねて、こういう電車が走っているのです。

 

 

ほらね。

スカイライナーとほぼ同じ長さの各駅停車です。

スカイライナーは1両20m。その他の京成電車は1両18mですから同じ8両編成でも1両分ぐらい長さが違うのがよくわかります。

 

こんなことをしていたら、30~40分、あっという間に時間が経過していくものです。

 

鉄道が好きということは、大風が吹いて、運転が乱れて、予定コースの変更を余儀なくされたとしても、別にイライラすることもなく、結構楽しめるものです。

 

電車って、おもしろいですよ。

 

自分の精神状態のバロメーターかもしれません。(笑)