平日のキハ

昨日のブログで7月12日にレストラン列車の運転を臨時で行うことをお知らせいたしました。

ということは、土休日以外の平日にキハが走るということですが、実は、いすみ鉄道では意外に回数多く平日のキハが走っております。

団体貸し切りなどがそのほとんどで、貸し切りのお客様にご迷惑がかかるかもしれないということから、「社長ブログ」で事前にあまりお知らせしていないため、たまたまいらしたときにキハを見られたらラッキーという感じですが、今週の月曜日(4日)にも走りました。

 

 

▲いつもいすみ鉄道の写真を撮影し記録していただいている上総中野の渡辺新悟さん撮影の7月4日のキハ2連。

 

定期列車に併結ですから、1両は一般のお客様がご乗車になられました。

 

 

貸し切りのお客様の記念撮影。

実は、某鉄道会社の現場職員の皆様方です。

鉄道会社の職員の皆様方ですから、ふだん列車に乗務していたり駅で働いていたりするのですが、こうして休みの日に皆様方でわざわざ千葉県の山の中までやってきて鉄道に乗るわけですから、よっぽどお好きなのでしょうね。

鉄道会社の中には幹部のおじいさんたちが「うちにはマニアは入社させない。」などとのたまわっている会社もいくつかあるようですが、私がいつも思うのは、仕事を好きな人たちが集まっている職場というのは、どんな業界でも輝いていて素晴らしいということです。

おじいさんの頭の中がどうなっているのかは知りませんが、「優秀な人間であれば仕事の内容に興味がなくても、そんなことは入社してからで十分だ。」というようなことを平気で口に出す人は、理念を持つべき経営者としてはどうかと思います。

 

前に何度かお話したことがあると思いますが、

2件のパン屋さんがあって、1件はパンを焼くことが大好きな職人さんが一生懸命焼いているパン屋さん。

もう1件は仕事だからという理由で、普通にパンを焼いているパン屋さん。

どちらのパンも同じ大きさ、同じ味、同じ値段だとしたら、あなたはどちらのパン屋さんのお客様になりたいですか?

私は、パンを焼くことが大好きで、一生懸命パンを焼いているパン屋さんのお客になりたいですね。

 

それは何もパン屋さんだけじゃなくて、ソバ屋だってラーメン屋だって、どんな商売だって、その商売が好きで、一生懸命働いている人のお店のお客さんになる方が良いと思います。

電車の運転などという仕事は、誰がやったって大差なく、安全正確に走らなければならない仕事です。電車を運転するのが大好きな運転士と、仕事だから仕方なく運転している運転士とで結果に差が出てはいけない仕事です。だから、優秀な人間であれば、別に電車が好きじゃなくてもよいというのでしょうけれど、私は、やっぱり情熱をもって運転している運転士さんの電車に乗りたいですね。

ときどき、そういう情熱が有り余って、期待以上のことをする人が出てくるかもしれませんが、それは別次元で議論するところですから、私はやっぱり、その職業が好きで、職業に誇りをもって働いている人たちが集まっている会社って良いなあと考えています。

そういう意味では、この日に貸し切りをしていただいた鉄道職場の皆様の会社って、私はめったに乗らない路線ですが、良いオーラが出ているんじゃないかなあと思います。

特に用はないけれど、今度乗りに行ってみようかなあ、と思ったりもしますよ。

 

おっと、誤解しないでいただきたいのですが、「うちの会社にはマニアはいらない。」と発言してはばからないお爺さんの会社(複数)も、実はその会社の現場職員の皆様方は何度もいすみ鉄道のキハを貸し切りしていただいて、皆様方で楽しんでいただいておりますから、私はそういう会社だって、良いサービスをしているのはわかっていますし、最新時術の高速列車も大好きな列車なのであります。問題は、上に立つ人間の理念ですね。

私も気を付けましょう。

とにかく、現場の職員の皆様方が日々の安全輸送を支えているのは、鉄道も航空も自動車輸送事業も、皆さん同じなんですからね。

 

貸し切りのご乗車、ありがとうございました。