昨日17日の夜から今日18日の朝にかけて、いすみ鉄道では夜行列車を運転いたしました。
キハ52とキハ28の2両編成を使用したこの夜行列車は、「DMH17の子守歌」と題して、昭和の座席夜行の旅を再現したもので、いすみ鉄道が企画したツアーにお申込みいただきましたお客様40名様を乗せて夜10時に大原駅を出発。全長26?のいすみ鉄道線内を行ったり来たりして翌朝6時に大多喜に着くという、夜通し走ってどこへも行かない「夜行列車」です。
私は中学生、高校生のころから、こういう座席の夜行列車に乗って日本全国旅をしましたので、実に懐かしいもので、当時は寝台なんて高くの乗れるわけありませんから、周遊券でタダで乗れる急行列車の自由席が、旅の定宿だったんです。
だから、きっと、同じ時代を経験した方々に共感していただけると確信して、このツアーを企画して募集したところ、インターネットだけの募集でありながら、発売から約2時間で完売となった人気商品。情報を聞いて申込みしようと思った時にはすでに売り切れになっていた「プラチナチケット」をご購入いただきました鉄道ファンの皆様の夢と寝息を乗せて、一晩中キハがゆっくりゆっくり走ったのです。
深夜の大原駅でキハ28にカメラを向ける参加者の皆さん。
キハ28には「大原―上総中野」といういつもと違った表示を出しました。
夜7時に大原駅に集合して、まずは夕ご飯とお風呂で「伊勢海老特急」のお料理を担当していただいている「ヴィラ外房」さんへ40名様をご案内。
「バイキングなのに一人ずつお刺身も出て、お風呂も入って、この値段で、いすみ鉄道は利益が出るんですか?」と質問されましたが、まあ、利益は地域に還元ということで、40名様が夕食を召し上がっていただくだけで、地域経済に少しはプラスになるんじゃないかと考えています。
第3セクターですからね。
運転士は自社養成第1期生の武石さんが前半担当。後半は同じく自社養成1期生の高崎さんが担当してくれました。
二人ともキハを運転するのが夢でいすみ鉄道に飛び込んできてくれたおじさんたちのヒーローです。
大原駅では発車までしばらく時間がありましたが、発車前なのに応援団の皆様が回ってくれた車内販売は大賑わいです。
キハ28とキハ52の車内の様子です。
キハ28はワンボックス占有プラン(1人で4人掛けを占有するプラン)のお客様で満席です。
正しい夜行列車の過ごし方。
懐かしいなあ。
でも、昭和のころは汽車が混んでいて、ワンボックス一人でなんてことは、まずありえませんでしたね。
この旅を演出してくれたコンダクターは、いすみ鉄道客室チーフの室井さん(上)と、応援団の福田さん(右)と矢内さん(中)
ありがとうございました。
深夜の大多喜駅では、応援団の掛須団長と石田シェフ、高師さんが夜泣きソバ屋を開店してくれて大賑わい。今夜だけの特別鉄道模型市も開催されました。
「社長、お客さん40名って言ってたでしょ。ラーメン45杯出たんだけど、どういうこと?」と掛須団長。
だれか関係者で食べた人がいるってことですよ。
こういうシーンはやっぱり良いですねえ。
一夜明けて今日の日曜日。
今日もたくさんのお客様を乗せて、キハ52とキハ28は一生懸命頑張りました。
あまり酷使すると壊れそうですね。
そろそろ次の手を考えねば・・・(ひとり言)
ご参加いただきました皆様、ご協力いただきましたスタッフの方々、そしてこのような企画にご理解いただきました沿線住民の皆様、どうもありがとうございました。
キハ28の冷房用エンジンを作動している時期は深夜の運転ができませんので、次回の夜行列車は10月か11月ごろを予定いたしております。(たぶん)
皆様どうぞご期待ください。
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