防災の日 訓練列車

昨日9月1日は防災の日。
各地で様々な訓練が行われましたが、いすみ鉄道でもいくつかの訓練を行いました。
まず、昼間は、大地震が発生したという想定で、列車を緊急停止させる訓練。
運転指令からの地震発生連絡で、走行中の2列車が緊急停車訓練を行いました。
また、大多喜駅構内では留置車輌を使用した車両故障時の応急処置訓練が数時間かけて行われました。
そして夜。
最終列車の運転が終わった後に、今度は、訓練列車を出しての訓練です。
訓練の想定は列車が久我原駅を発車しようとした際に列車火災が発生。
乗務員は列車を停止させ、火災を確認。消火作業。そして乗客の安全確認という流れで、自社養成乗務員訓練生第1期生の4名が複数の教官の下、時間を計測しながらそれぞれ訓練を行いました。
その後、列車が走行不能になったという前提で、大多喜からの救援列車を派遣要請。
閉塞区間(単線区間で1列車しか入れない個所)にすでに走行不能となった事故車両が存在するため、衝突を避けるための措置として、救援列車は伝令法という方式で、規定に従って伝令者を乗せて現地へ向かい、走行不能となった車両を連結して大多喜へ帰投しました。
今回の防災の日は、全国的に実戦さながらの訓練をしたところが多かったようですが、いすみ鉄道では、地震だけでなく、最近各地で発生しているディーゼルカーの故障や事故を考え、いすみ鉄道沿線で一番の山の中にある人里離れた久我原駅を選んで、訓練生全員が同じ状況下の設定で行うという厳しいものでした。
車輌のエンジンを停止すると、辺り一面闇の中という状況での訓練は、実戦さながらで、有意義なものでした。
ご協力いただきました近隣住民の皆様、ありがとうございました。

[:up:] 列車火災訓練、そして起動試験。緊迫した訓練が4回行われました。

[:up:] 腕章を巻いた伝令者を乗せての救援列車。(伝令者がしている腕章は1閉塞区間に1枚のみ存在するため、この伝令者が乗っている列車のみを運転可とすることで、他の列車が区間内に進入して衝突事故になることを防ぐ運用制度。)

[:up:] 久我原に救援列車が到着。レールバスは連結時にエンジンを停止させると、車内灯も消えるため、闇の中で車載の懐中電灯の光を頼りに連結作業が行われた。これも沿線のいつどこで発生するかわからない非常時のための訓練。