蒸気機関車が国鉄線上から姿を消してからこの12月でちょうど50年になります。
蒸気機関車とそれに引かれる客車は、まさしく昭和の旅のシンボル的存在だと思います。
ただ、そういう形だけ昭和を残していても、「仏作って魂いれず」になってしまいます。
そうなんですよ。
私は過去に2つの鉄道会社で「昭和」の国鉄の旅を再現してご提案してきましたが、ただ単に国鉄形の車両を走らせればそれで良いというものではありませんので、どうやったら画竜点睛となるか、苦心惨憺してきたのであります。
(今夜の日本語は難しいな。)
大井川鐵道も全く同じで、昭和の蒸気機関車に昭和の客車を引かせたところで、「ふ~ん」で終わってしまいますから、「さて、どうしようかな?」と考えているのですが、でも、ここには「生きた昭和」が居るのであります。
たぶん、おそらく、Maybe、Perhaps、Probablyですが、今から40年ほど前の昭和という時代には、きっとキャピキャピしていて、胸キュンで男子を惑わせていたであろう女子高生だった(かもしれない)昭和の美女軍団が、大井川鐵道の昭和の汽車旅に花を添えてくれているのです。


「ねえ社長、あたしたちさぁ、ブログってものに出てみたいんだけど、可愛く撮ってくれる?」
「そりゃ、もちろんだよ。何しろモデルがいいからね。可愛く撮るよ。ハイ、チーズ。」
ということで数カット撮りました。
するとすかさず、
「本当に可愛く撮れた? 確認するからちょっと見せて。」
と言ってスマホの画面をのぞき込む美女軍団。
「本当だ。可愛いわ。これなら載せてもいいよ。」
ということで、OKが出ました。
私、本心から思うんですよ。
昭和の女子高生って可愛かったんだろうなあと。(過去形ですけど)
先日、南正時先生の撮影された写真を掲載させていただきましたが、SLと一緒に写っている通勤途中のお姉さま方は、「あれから40年」ならぬ「あれから50年」ですから、すでに齢(よわい)70を超えていらっしゃるわけでして、
「あぁ、昭和は遠くなりにけり。」
なのであります。


その昭和の美女軍団が乗務する昭和の列車には、これまた昭和のお客様が団体でご乗車いただきました。

団体様のヘッドマークも誇らしげに先頭に立つ昭和26年製の電気機関車。
お客様の中のお一人、70過ぎの男性が話しかけてきました。
「あの先頭についている茶色いのがSLかい?」
「いえ、あれは電気機関車でして、今日はSLが故障してしまいましたので電気機関車での運転となります。」
すると、
「はぁ、そうなんだ。」
と言われて乗り込まれていきました。
もう、なんだかなあで、SLもELも同じなのかもしれません。
昭和100年。
SLが消えて50年というのは、そういうことなのでしょうね。
ということで今日は団体様用の臨時列車と、トーマス代走EL急行と2本の客車列車が走りました。



新金谷駅で入れ違いになった2本の客車列車。
さらに側線には停車している客車が。
これぞザ・昭和な光景だと思いませんか?
ここには「昭和」がありますの大井川鐵道で、昭和の美女軍団のおもてなしが皆様方をお待ちいたしております。
今の時代、車内販売のお姉さんから何かを買うのも立派な体験なのであります。
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