旅するいすみ鉄道もなか 2

 いすみ鉄道もなかが蒸気機関車に出会いました。
間もなく改装のため閉館される京都の梅小路蒸気機関車館です。


いかつい貨物用機関車のスポーク動輪です。
その動輪を見ただけで、形式がわかる人は「偉い」。
まあ、60歳以上でしょうねえ。
スポーク動輪と言ってもC55じゃないよ。
水かき付の美しいスポーク動輪と言えばC55だ。
そうすぐに思うかもしれませんので、いちおう「いかつい貨物用」と言っています。

正解はデゴマル。
デゴイチのお兄さんですね。
直方にいたカマです。
50代はほとんど知らないだろうから、60代以上と言ってみました。


その隣に停まっていたのかこの機関車。
マンモス。巨人と言われた貨物機と言えば、デゴニですね。
C62の種車になった形式です。
いすみ350形がその巨人機のモーションプレートに鎮座しています。

私の年代はデゴニと言えば五稜郭。
函館本線の貨物列車は「どっこい大作」のオープニングにも出てきました。
もっとも、まだ国府津にあった扇形機関庫の中にも1両残ってたのが、東京から一番近いデゴニだったかもしれません。
直方のカマと五稜郭のカマが並んでいたので、思わずいすみ鉄道もなかの登場となりました。


今回の旅行ではご同行いただきました橋岡先生にもご協力いただきました。
C62ファーストナンバーの前で、いすみ鉄道もなかを手にされる橋岡先生です。
ご存じない方のために、橋岡先生は日本の伝統芸能である「能」の大先生。
シテ方観世流九世 橋岡久太郎先生でございます。
世界各国で日本の伝統芸能をご紹介いただいている大変有名な方でございますが、いすみ鉄道にいつもご声援をいただいておりまして、このような不躾なお願いにもニッコリ笑ってお答えくださいました。

もう御一方をご紹介します。
お召機仕様のC58の前でタラコ色のキハ52をお持ちのこの方は、株式会社カネタニの金谷正明社長さんです。
九州の鳥栖市をベースに全国展開されているトラック販売会社の社長さん。
業界では有名な、とても大きな会社です。
自動車がお好きだということは、当然鉄道もお好きで、「キハ」をこよなく愛するいすみ鉄道社長の後援会のお一人です。
九州といすみ鉄道とどう関係があるかと思われるかもしれませんが、キハは国鉄形ですから、日本全国の皆様方にも懐かしいというのがいすみ鉄道なのですね。
お二人とも私より人生の先輩ですが、私にお酒の飲み方を教えてくれる兄貴なのです。
今回は、いすみ鉄道もなかにお付き合いいただきました。
橋岡先生、金谷社長さん、ありがとうございました。

さて、梅小路蒸気機関車館の入り口には動輪が置いてありまして、私としては動輪を見るとピクリと反応するもんですから、そばに行って刻印をチェック。

最初はC5738と見えたのですが、
「おかしいなあ。C5738は確か最後まで室蘭本線に残っていたカマだから、その動輪がここにあるわけないし。」と思いましたら、C5788だと教えてくれました。
C5788は常磐線の上野口で活躍した経歴があるカマのようですか、関東から関西へ電化の進捗に連れて転属していって、最後はここにあるのでしょう。
同じ88号機でも、C58の88号機の動輪は「MY ドーリン」として、釧網本線の茅沼駅に鎮座しておりますが、あれは第3動輪で、主動輪は土讃線の琴平駅前にあります。

これが釧網本線の茅沼駅のMYドーリン。
小松島で廃車になったC5888のものですが、釧網本線もC58だったので、ここに置いたのです。
末広がりの良いナンバーでしょう。
ちなみに、動輪だけでなく、この駅の土地も私の土地です。
JR北海道の駅ですが、私の駅なのです。
だから、動輪を見るとピクリと反応してしまうのは、習性なのです。
本日は、旅するいすみ鉄道もなか 京都編 でございました。
皆様も、いすみ鉄道もなかを旅のお供に、どうぞご用命ください。
お求めは いすみ鉄道 WEBショップ にて。
ご利用をお待ちいたしております。