本日は懐石列車です。

本日は黄色いムーミン列車を使用して懐石列車を運転しました。
千葉県は海の幸ばかりでなく農産物の生産も盛んで、おいしい食べ物がたくさんあります。
ところが、千葉県というところは、東京からの距離の近さゆえ、昔から取れたものを東京へ運ぶだけで生きてくることができた地域です。
そういう地理的利点に恵まれていますが、それは交通が発達する前の時代の話で、今の時代では、人の移動はもちろんですが物流も発達し、朝九州や北海道で採れた魚や野菜が、その日のうちに東京のスーパーに並んでいるなんてことは当たり前になりました。
つまり、東京から近いということが、優位なことではなくなったわけです。
ところが、千葉県の人たちはおそらく江戸時代から続いてきた「東京へ運ぶだけ」という仕事のスタイルをそう簡単には変えることができませんから、商品の競争力が徐々に弱くなってきていて、だんだんじり貧になってきている部分があります。
私は、そういう時は商品に付加価値を付けることで、商品そのものの価値を上げて、もっと豊かになることができると考えていますので、いすみ鉄道沿線のおいしい食材を使ったお料理を列車の中でお召し上がりいただくことで、地域全体にも付加価値が付くと考えています。
そういうコンセプトで実施したのが本日の懐石列車。
いすみ米といすみ鉄道沿線の野菜類など、地元の食材を中心にした献立で、伊勢海老特急よりももう少しお手軽にお料理をお召し上がりいただこうという懐石料理スタイルの列車です。
もちろん私も同乗させていただき、皆様と一緒に舌鼓を打たせていただきましたが、お天気もまずまずで、列車の心地よい揺れの中で食欲も進みました。
いすみ鉄道では、今月23日にもこの懐石列車を運転いたします。
お申し込みは いすみ鉄道WEBショップ から。
現時点で空席がございますので、どうぞご利用ください。
お料理の他、お土産付です。



懐石列車の車内です。
いすみ350形に専用のテーブルを付けて、ゆったりとした車内でお召し上がりいただけます。
いつもいすみ鉄道を応援していただく皆様方がさっそくご乗車くださいました。

こちらはレストラン「ペシェ・アズーロ」の池田シェフ。
シェフは研究熱心で、キハだけじゃなくてこの350形でもお客様のご希望でイタリアンコースの貸切対応ができないかどうか、視察かたがたご乗車いただきました。
このいすみ350でイタリアンのレストランができれば、平日のお昼頃の列車でレストランもできますから、さらにお客様の笑顔が増えるというものです。
「いやあ、社長、人が作ってくれたものを食べるって幸せですねえ。」
と、まずはシェフ自身が笑顔になりました。
何か、新しいことが起きそうな予感がしますね。
本日ご乗車いただきました皆様、ありがとうございました。