今日は大雨

今日は大雨でした。
風も強まり、昼頃には雷も鳴り出しました。

大井川鐵道は時間当たりの雨量が規定を越えたため、昼前から注意運転を開始し、一部区間では徐行運転となりました。

15時前には神尾駅―門出駅間で倒木のために列車の運転ができなくなりました。
すぐさま係員が現地に駆け付け、倒木の撤去作業に取り掛かりましたが、足場が悪いこともあって約3時間を要し、18時過ぎに運転再開となりました。

電車は福用駅まで退行し、バスで救済輸送を行いました。

写真は現地から送られてきたものですが、ご覧いただいてわかるように、落石や土砂崩れを防ぐための防護柵が設置されている個所です。
そして、今回の倒木はこの防護柵の外側の樹木によるものですが、この防護柵の外側は鉄道会社の敷地ではありません。

実は、3日前に安全管理会議が行われた際に、これから大雨の季節を迎えるにあたって、沿線の要注意箇所をチェックして、倒木が発生しそうなところは事前に対応するようにとの話が出たのですが、この場所もその一つでした。
でも、法面などは鉄道敷地外で、基本的には地主さんが管理する場所になっています。
ところが、全国的な問題ですが、過疎地では地主さんが誰なのか、どこへ行ってしまっているのかがわからないところが多く、この区間もそういった場所の一つになっているのです。
そして、崖の部分ですから、専門の事業者にお願いして伐採を依頼することになり、そのためには最低でも3日間、日中時間帯に電車を止める必要がある。
そんな話が出たばかりなのです。

何しろ、大井川鐵道が所有する高所作業車は、せいぜい架線の高さ、トンネル内壁上部までしか届きませんから、このような場所の樹木の処理は自社では無理なのです。

とは言え、この場所は要注意箇所でふだんから速度を落として走行していることと、乗務員が熟知していること。そして、大雨で何かあったらということで職員がすぐに駆け付けることができる体制にあったことなどから、暗くなる前に運転再開することができました。

現在不通区間となっている場所もそうですが、倒木や法面崩壊など、鉄道敷地外からの問題発生の場合、事前にあらかじめ対処することができないため、このように発生した段階で対応することしか、現時点ではできません。
この辺りがローカル鉄道の厳しいところなのでしょう。

ただ、乗務員や線路設備の担当者が沿線地域を熟知していますので、こうして短時間で対応できたという次第です。

私は航空会社時代から悪天候との戦いでしたので、なんだかんだでかれこれもう40年近く、天気予報と首っ引きの生活ですが、昨今の異常気象の中、これからの季節は本当に気が抜けません。

この時間帯、私はちょうど日切駅近くの会館で地元の皆様に向けた講演を行っていました。
何かあったらすぐに会社に駆け付ける体制を取っていましたが、正直申し上げてこの程度で済んでよかったなあと、ホッと胸をなでおろしていました。

私は先月末から約3週間籠っていた断食道場開けで、まだ満足に歩くこともままならない状態なもので、本当ならば現地へ急行したいところでしたが、お爺さんがノコノコと出ていくと仕事の邪魔になるので、行かれないぐらいがちょうどよかったのかもしれません。

ちなみに倒木で足止めになった列車のお客様は16名様でしたが、大型バスにて新金谷方面へ輸送を完了しました。
また、18時過ぎの運転再開までの間は、ジャンボタクシーで代行輸送を行いました。
きかんしゃトーマスは定常通り運転終了しましたので、混乱はありませんでした。

大井川鐵道は自社でバスもやっていますから、こういう時の対応は迅速で、さすがだと思います。

明日はお天気になることを願っています。